真崎教育総監の敗北

第2回目の3長官会議が7月15日に行われました。
この会議で閑院宮が真崎に対して発言します。
「総監は大臣の事務を邪魔するのか」と。
真崎はこれに答えます。
その内容は
 総監は天皇の総監であるから、統帥権に関わる人事であるので、陸軍大臣の一存による決定には従えない。
 また陸軍最高人事を陸軍大臣の一存で決めてしまっては今後に悪例を作ることになる。
 これが行われるとどのような事態を引き起こすかわからない。
といった趣旨でした。
最後の言葉は一種の威嚇であったのでしょうが、後の事態を考えると威嚇だけであったのかどうかわかりません。
閑院宮が「そのような事態が起こったときは陸軍大臣が適切に処理するであろう。今回はこの案で行こう」と結論を出します。
真崎としては不服であったのでしょうが、相手は宮様ですのでしぶしぶ承諾します。
かくして真崎の敗北で会議は終了します。