ノモンハンで戦闘する必要性

ここでノモンハンという土地でなぜ戦闘が起こったのかをみていきます。
ここにひとつの見解があります。
 「なんという荒野原だ。こんな土地に5ドルだって払うつもりはない」
取材でこの土地に足を踏み入れた記者の見解です。
一方、兵士の述懐もあります。
 「だって、何もないところでしょ、何のためにこれ取り合っているのかと感じるくらい何もないところですから。あるのはもう一面の原っぱで。それがなぜもう戦争にまで発展しちゃうかなって思って・・・。」

なぜ価値がなさそうな土地で戦闘が起こったのでしょう。
ハルハ川について放牧民は自分たちに水の恵みを与えてくれるところでした。ここで小競合いがあったとしても、部族間においては水に関する取り合いといったものでした。
ところが農耕民族の考えは、ここに国境という概念があれば、2つの土地を区切る境界線でとなってしまいます。
土地を越えてくるものに対しては自分の土地を守るうために戦うということになってしまいます。

もともと日本側と蒙古側では国境に関しての見解が異なっていました。
蒙古側にしてみれば自国の中での移動が日本側には国境侵犯になってしまう。国境ではありがちなことかもしれませんが、ここに関東軍が関係し、その結果ロシア軍が関係してくるともはや戦闘にならざるとえませんでした。