バスに乗り遅れるな

昭和14年9月1日 ドイツ軍はポーランドに侵攻します。
ここに第2次世界大戦が始まるのです。
明けて昭和15年1月の米内光政内閣が成立します。
前に書いた海軍大臣が総理大臣になったわけです。
当然米内さんの主張は日独伊三国同盟に反対です。
ヨーロッパの情勢はドイツ軍が5月から破竹の勢いで進撃し始めます。
5月14日 オランダがドイツに降伏します。
5月17日 ベルギーのブリュッセルが陥落。
6月14日 パリ無血占領。
6月22日 フランスが降伏文書に調印。
このドイツの勢いをみて陸軍が黙っているはずがありません。
「バスに乗り遅れるな」というわけです。
依然として対米関係を改善しようとする米内内閣に苛立った陸軍はとうとう畑俊六陸軍大臣が辞任し後任を出しません。
「協力できる人がいない」というのです。
こうして米内光政内閣は倒れます。
この後登場するのが近衛文麿さんです。