松岡洋右、ヒトラーと会談する

松岡洋右はドイツで2回ヒトラーと会談をしていました。
1回目の会談でヒトラーはこう主張しました。
「日本にとっての絶好の機会である。ロシアとイギリスはヨーロッパにかかりきりである。
アメリカも戦備が整っていない。若干の危険はあるが、その危険は微々たるものである。
そこで日本はイギリス領であるシンガポールを攻めるべきである。イギリス、フランスは戦力を回復する可能性がある。そうなれば、アメリカも彼らを応援しているから、日本は3石と戦争をしなければならなくなる。その前にイギリスをたたくべきである。」

これに対して松岡洋右は「わかりました。」とは言いませんでした。言い逃れを言いつつ確答は避けました。

2回目の会談でも松岡洋右アメリカが日本のシンガポール攻撃によってイギリスに協力して日本と戦端を開くのではないかと主張します。
するとヒトラーは、
アメリカはイギリスが没落すれば仲間を失い孤立せざるをえない。そうなればドイツ、日本、イタリアを相手に戦争をしようなどとは思わないだろう」
と言います。

こうしたヒトラーの誘惑をかろうじて承諾をせずに松岡洋右はモスクワへと向いました。